僕はシアトルの小さい私立大学に行きました。この大学の1つの目標は社会正義に関する教育でした。その為に色々なボランティア体験を生徒に与えようとしてました。その1つの体験はホームレス体験でした。シアトルに行ったことある人はご存知だと思いますが、ホームレスが結構大きな社会問題になってます。シアトルの中心部で買い物していると絶対物ごいをしているホームレスの人を見かけます。僕はこの人たちを無視して通り過ぎたこともあるし、お金をあげたこともある、でもこの人たちの状況を知ろうとしなかった。そこで、大学3年の冬に、この体験があると聞いてすぐ申し込みをしました。そして、冬休みの3日間、家に帰らずホームレスになりました。
この経験に参加する大学生は3人チームに分かれられました。服は始まる時に着れるだけのふくとリュックサック1つでした。2泊3日の間、1人1人は$2(約200円)だけ持って行けました。ホームレスと言っても、安全の為、そして本当のホームレスの人たちからシェルターのベッドを取らないように、寝る場所は確保されてました。でも夜10時までそこには行けず、朝5時ぐらいには出なくてはいけなかった。男子は1ヶ月前からひげを剃らないようと指示されていました。食べ物はホームレスみたいに自分たちで確保しなくてはいけませんでした。皆合流する時は1日1回ぐらいでホームレスの為の施設に集まり、そこがホームレスのために何しているかを学びました。他の時間はホームレスと話し合ったり、歩き回ったりしてました。僕のグループはしなかったけど、物ごいをグループもいました。
僕たちはホームレスの人たちと話す時絶対ホームレスだと言いませんでした。聞かれたら、これは大学の体験だったことを説明しました。その話を聞いた大半の人はすごく嬉びしか、そして自分の話を教えてくれました。でも、すごく怒った人も何人かいました。僕たちが体験に参加した本音を理解できなかったからか自分の状況が恥ずかしかったからかはわからないけど、すごく刺激を受けました。
もう7年も過ぎていますけど、その時に心に残ったことを皆さんに教えたいと思います。
*僕のグループで一番最初に会ったホームレスの人が僕たちの話を聞いて自分の食べ物を分けてくれました。この親切さに心がものすごくうごきました。
*1つの予定はホームレスの子供の施設に行くことでした。そこで聞いた話に心が折れました。色々な理由で子供は家から逃げます。でも、この子供達がホームレスになってから48時間内に80%以上が強制的に売春を始めさせられる。これに驚いたけど、この状況は子供達のの多くが逃げる前の状況より安全でした。これを聞いて心が折れました。子供なのにそれしか選択がないこと、親や家族や里親と、または養護施設にいるよりホームレスの方が安全。「どうして社会がこんなに壊れているんだ」と思いました。
*ホームレスが雇われる為には住んでいる住所が必要、でもどこかに住む為には仕事しておかねを稼がないといけない。このジレンマがホー ムレスの人たちの閉じ込めていた。そして補助住宅に入る為には5年間のウェーティングリストがあった。
*だれでもホームレスになってしまう。世界的不景気で世界中仕事も家もなくした人がいます。だれでも病気にかかって治療費で全てを無くせます。僕が会ったホームレス人たちの中に大学院を卒業した人もいました。医者もホームレスの中にいました。「自分は安全、僕にはそんなこと起こらない」僕は現状をみて、この考えを捨てなくてはなりませんでした。
*僕のグループは男子2人と女子1人。2日目の夜、女子を女性専用の場所に他の大学の女子たちと置いて、僕たちは違う場所に夕ご飯を食べに行きました。戻って来たら、彼女はとても狼狽していた。食事の時、ホームレスの女性と話してて、彼女達が大学生だと知られてすごく怒られたそうです。「どうしてこんな馬鹿なことをやっている」「ママのところに帰れ」「あなた達の哀れみはいらない」この言葉が彼女達の心を傷つけましたた。その後、寝る場所まで歩きながら3人で話したけど、3人とも心がすごく重くて、ホームレスの人たちの状況に絶望していた。
*体験の最後の半日、重い心で僕のグループは出発した。「この体験はこうでははなかったはず」「本当にこんな気持ちで終わるのかよ」お互いに自分の気持ちを話しながら歩きました。昼ぐらいに1人のホームレスの人に声をかけ、彼の話を聞きました。彼は神様が送ってきた天使のようでした。僕たちが抱いてた不安や疑問が彼の前向きな考えで打ち破られました。心の重みを軽くしてくれました。
彼と何時間話したかは分からないけど、帰る時間になり感謝の気持ちとさよならを言って別れ、この体験をどうやってこれから生活に生かすかを話しながら歩き去った。
日本でも同じような状況はありそうですね。参加したことは本当に意義のあることだと思います。日本にもそういう大学があれば面白いかも。
返信削除コメントありがとうございます。この経験は僕の目と心をものすごく開けました。こんな経験が日本にあれば良いと思いますけど、やる人はいるのでしょうか?
返信削除いい経験をされたようで、そういう機会を与えてくれるような学校に通われたこと、羨ましく素晴らしいと思います。
返信削除治安が良い為か、シアトルのホームレスは私が滞在していたころから増え始めていました。もう20年以上前ですから、社会問題としてはかなり深刻なものなのでしょう。シアトルの水族館のあるあたりで、「仕事もお金もない」と書かれたボードを持って座り込んでいる人たちを見ました。若い人も多く、妊婦も居ました。アラスカから出稼ぎにきて帰れなくなった方から声もかけられました。
今ほど景気の悪い時期ではありませんでした。街を見るとアルバイトや求人は割と見られたので、当時の私は「なぜ?」と思いましたが、現実を知ったのは随分と後のこと。恥ずかしい限りです。
仰る通り、一度ホームレスになってしまうと中々そこから這い上がれません。そして、思いのほかそういう境遇には簡単に陥ります。決して他人事ではないのです。
境遇に負けてしまい、働くことを放棄した人も居ますが、日本でもアメリカでも「普通の生活」に戻りたいと努力している人の方が多いと思います。まずは本人が意欲を持たないと何も変えられないのは当然ですが、それにしても復帰のための機会があまりにも乏しいように思います。
実効性のある社会復帰プログラムの整備が望まれますね。
コメントありがとうございました!
返信削除僕もホームレスの状況から出るのがとても難しいと思う。でも、ホームレスになるのがとても簡単。考えると本当は逆の方が社会にとって一番良いのではないの?
問題は20年前からもっと大きくなっている。それでも、人は自分の生活に影響がないから無視するのが簡単すぎる。これが変わらないと問題も解決されない。