2010年6月12日

児童福祉の現状

どの国でも家族は大切だと思われています。でも世界には家族がいない子供が大勢います。どんな事情で家族を失ったかは子供それぞれですが、この子達は「家族や親」と言う大事な物を失ったか経験したことがない。

この子達に対して各国は児童福祉制度を法律で整えています。でも、一般の国民はこの子達の状況を知らないと思います。知っていても理解しようとするのでしょうか?

僕は日本での児童福祉制度、特に里親と養子縁組制度に興味があるので、日本での現状を調べ始めました。その結果と僕の考えを皆さんに伝えたいと思います。

厚生労働省の平成20年度「社会福祉施設等調査結果の概況」によると(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/fukushi/08/index.html)平成20年3月に児童養護施設は569軒ありました。これは平成15年に比べて15軒の増加。この施設の定員数は33,994人で在所児数は30,695人で在所率は90%です。

この数字だとほとんどの施設が満員に近いと分かります。そこで働く人たちは世間に忘れられた子、捨てられた子たちを一生懸命育てようとしています。でも、どんなに頑張っても家族や親の代わりにはなるのでしょうか?施設で働く人たちは立派だと思います。社会に忘れられた子たちに未来を与えようとしている。でも、それは施設ではとても難しいと思います。

施設だと親のようには甘えられません、大人と関係を作ることはできるけれど、親との関係、親の愛を実感することはあるのでしょうか?施設に住んでいると学校に行っても苛められるのではないでしょうか?仲間はずれされないでしょうか?

この子達は養子に受け入れられる確率が少ない。0歳から18歳まで施設に住む子たちはどんな気持ちで世間に出るのでしょうか?社会はこの子達の生まれつきの重要性を18年も認めてくれなかったかもしれない。これは絶対起こってはいけないことです。

施設自体の状況に関する情報を掴むのはとても難しい。でも、他の国の児童福祉や児童養護施設の事情を考えると(アメリカ、ロシア、中国、韓国、チェコ)良い施設もあると思いますが、ひどいのも絶対あります。

そして日本では伝統的に家族のつながりがとても強い。このつながりから外れた子供は冷たい目で見られていると思います。これは時と共に少しずつ変わっていますけど、まだ道が長いです。社会がこの子達を隠すことを辞めて、一般の人たちがこの子達の存在を認めて、受け入れてくれると、この子達も自分の価値に気付くのではないのでしょうか?

僕は養護施設の現状やこの子達をもっと知りたいからボランティア始めるつもりです。その経験や感想はまた後ほど書きます。

1 件のコメント:

  1. 私が住んでいる所に、aoyama81さんが話題に取り上げたような子どもたちの施設があります。もともとは親と死別した子どものための施設だったらしいですが、今では、親に捨てられたり、何らかの事情で親に預けられたりした子どもが過半数を占めているそうです。

    私の子どもたちが小学生だった頃、子どものクラスに5-6人くらいずつ、その施設の子どもたちがいました。はっきり言ってしまうと、冷たいお母さんたちが多かったです。自分の子どもと遊ばせたくない人が結構いましたし、クラスで何か問題があるとすぐに「施設の子がいるからね」と言って、いつも悪いことは施設の子たちのせいにされました。おまけに子どもたちの名前を知っているはずなのに、名前を使わずに「施設の子」という言い方をする人までいました。

    施設の子どもたちの中には確かにワルがいました。でも、悪くなるのは、冷たい扱いをしている人たちにも責任があると思わないではいられません。Aoyama81さんが書いているとおり、あの子ども達の存在価値を社会が認めてあげれば、本人たちも自分たちの価値に気がついて、人生で頑張れるようになると思います。

    返信削除

Related Posts with Thumbnails