2010年7月22日

学校は安全?

皆さんはアメリカの学校は安全だと思う?この質問を聞くと頭の中にどんなイメージが浮かぶ?1999年のコロンバイン高校での銃乱射事件のことや2007年の バージニア工科大学銃乱射事件のこと思い出す?僕の生徒に良く聞かれることは、全部の学校が金属探知器を設置しているかとかや警備員かということ。映画やニュースで見たイメージからアメリカの学校は危ないと思う生徒や大人はたくさんいるでしょう。

逆に皆さんは日本の学校の安全性に対してどんなイメージをもっている? 僕は日本の治安はいいし、日本では銃もないから、学校もそうじゃないのかと思っていた。でも、来日してからニュースで聞いた事件や学校で経験から、実際はどうだろうと思い始めた。

この疑問を解決するためにアメリカと日本の学校で起こる暴力事件に関して調べてみた。その結果を皆さんに伝えたいと思う。



2006年にアメリカでは5570万人の学生がいた。その4%、約230万の生徒が暴力事件の被害を受けた。この人数を比べると1994年の半分であり、1992−2006年に渡って生徒の暴力事件での死亡数は減る一方である。これを見ると、コロンバインとかバージニア工科大学のような大事件はあるにはあるけど、アメリカの学校を一概に危ないと考えるのはどうだろうか。それどころか、1992年からどんどん安全になって来ていることが分かる。それでも、学校に銃を持って来る生徒もいる、金属探知器を設置している学校もある、暴力事件が消えない限り、悲しいけど、それは変わらないと思う。

では、日本はどうでしょうか?

現在、日本には約1400万人の学生がいる。そして、文部化学省の「平成20年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」によると、暴力事件は59,618件あった。これは学生の0.4%であり、アメリカより大幅に低い。それでは、ニュースに出て来る、日本の学校で起こる大事件はアメリカのように時々起こるだけなのだろうか?文部科学省の調査でそう思わざるを得ないが、調査の結果にこのようなことも含められていた。学校で起こる暴力事件の傾向を見ると、日本では上がる一方である。平成17年度の暴力事件はたったの34018件だった。それから毎年増加しており、この傾向が続くと平成24年ぐらいに17年度の倍になる。暴力事件のニュースが少し増えてたことは気のせいではなかったのだ。 日本の学校では暴力事件があまりないけど、毎年増加している。政府は対策を練って、実行しているが、未だに効果は得られていない。

これがアメリカと日本の学校の現状である。皆さんのイメージ通りでしたか、それとも違いましたか? 皆さんはこれを読んでどう思った?是非、教えてください!

4 件のコメント:

  1. はじめまして、面白く読ませていただきました。
    基本的に私も全く同じ意見です。

    ただ日本の学校の犯罪動向は確かに短期的には増えていますが、長期的にみるとかなり減少しています。この件はどのスパンで見るかで大きく異なると思うので、難しいですね。
    私は犯罪傾向では見えない問題を日本は抱えていると思うのです。それは学校の管理強化がひどく進み、子どもたちが精神的な閉塞状態に陥っていて、何一つ自分で決めることができなくなっていることだと思っています。
    その点、アメリカにも若干問題はあるにしろ、解決する方向を目指しているので救われるのですが、日本は官僚も、教師も、政治家も問題から目をそらして、技術的な問題をいじくりまわしている状態を抜けられません。これは日本人のあるいは日本文化の持つ限界かもしれないと、悲観的に考えています。だから私は自分の子どもを学校へ行かせることを断念し、自宅で教えることにしました。

    子どもに自死を選ばせるわけにはいきませんからね。

    よかったら私のブログにもいらしてください。
    http://homeshoolclub.blogspot.com/
    またお話しさせてください。

    よろしく。

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  2. コメントありがとうございます!!これから宜しくお願いします!!

    僕はThreeLittleKittensさんの意見に同感です。日本の子供はひどい閉塞状態に陥っています。自分の意見を言えないし、その意見をどうして持っているかも言えない。ボランティアしている学童では何回も子供達が「つまんない、僕どうしたらいいの?」って聞きにくる。学校ででも、生徒にプロジェクトをあげたら、生徒に狭い選択肢しかあげられない。それでも、一時間もどうすれば良いか迷う生徒もたくさんいる。。

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  3. ご返事ありがとうございます。

    ボランティアで学童もされているのですか。David Tさんのところで過ごすことができる子どもたちはいい経験ができてうらやましいですね。お近くであればうちの子にも行かせたいところです。

    ところで、私のコメントに飛躍がありましたね。ごめんなさい。

    私は日本の学校の仕組みが子どもから自由を奪い、自ら考えることを学べなかった子どもは左右を見ながら(空気を読みながら)生きるしかなくなり、それが些細な違いでいじめを生み、まれにではあっても生きる場所を失って自殺を選んでしまう子がいるような気がしてならないのです。
    子どもが学校を終えたとき「学校生活は楽しかった?」と聞くと、90%以上の子どもが「つまらなかった」か「とてもつらかった」と答えるそうです。日本の子どもたちはみんな、懸命に教育の場を凌いで成長しているのだと思いました。

    私は子どもが事故で死ぬ危険性はいつでもあると覚悟していますが、自死されたらとても生きていけないと思っています。だから子どもは自分の手元で育てたいと考えるようになりました。

    アメリカではホームスクールで育つ子が200万人を超えたそうですが、Devid Tさんはどのようにお考えになっていますか。

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  4. 難しい問題ですね。

    僕と妻はホームスクールに関して考えています。妻は高校までホームスクールされたので、ホームスクールの利点と欠点を良く知っています。日本に住んでいる外国人の大半は子供をインターナショナルスクール通わせるとかホームスクールしています。

    僕たちは子供ができたら小学校ぐらいは日本の学校に通わせると思っています。でも、それも欠点が結構ある。ハーフとた外国人は小学校ででもいじめられるし(中学校がもっとひどいけど)、僕たちの教育理論と日本のやり方がちょっと違うから、子供を休ませて他のこととかはなしたことがあります。ホームスクールもわるくないけど、やっぱ普通に他の子供との生活を学ぶのも大事だと思います。

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